フラワーエッセンスとアルケミー 1 鉱物界と植物界 なぜ花のエッセンスは人間の感情に響くのか

 フラワーエッセンスとアルケミーの関係について、2003年5月から2004年5月にかけて『ヒーラー&アルケミスト』に連載したディクテーション(チャネリング文)を載せておく。長いので何回かに分ける。


序 論
by Overlighting Deva of Flower Essence

 人間、動物とフラワーエッセンスの関係について話すために、まず、植物、動物、そして人間のあいだの関わりについて話しましょう。

 地球上の生命が大きく鉱物界、植物界、動物界、そして人間界に分かれることはご存じですね。人によってはこれにデーヴァ界を加えて5つの界と見なします。これが地球上の生命の流れをおおざっぱに概観するための枠組みです。

 鉱物界はいわゆる石や鉱石、水晶など、自然界の中にあって、科学者によって「無機物」と見なされる生命存在です。「動かないから、増殖しないから、生命でない」というのがその理由です。

 しかし、石や水晶を手に取ったことのある人ならきっと、それぞれの石や水晶には何か固有の存在感があって、時には「性格」のようなものさえ感じるのを経験したことがあるでしょう。時には「自分に好意を持っているようだ」「エネルギーをくれる感じ」といった感覚を覚えます。

 まるくきれいな形をした石を見た時には「きれいだ」と思い、うれしくなる感じがあるでしょう。しかしその石が欠けてしまったら、なんだか残念な、悲しいような気分になります。結晶構造に沿ってきれいな秩序を見せている水晶などならなおさらです。

 これは、それぞれの石や水晶にはまとまった全体性があり、それをそれらしくしている秩序があり、一つのまとまった存在たらしめているという、広い意味での生命存在を定義する特徴があるからです。

 もちろん、石や水晶には神経や感覚器はないので、科学で定義されるような意味で感じたり考えたりすることはありません。しかしそれはたとえば石や水晶が「感じない」ということとイコールではありません。また、科学で理解されるような形で動物が持つような記憶能力は持ちません。しかしそれは、これらの生命存在の中に、それがどのように生成され、どのような土の中で眠り、地上に掘り出され、どのような人に所有され、どう扱われたかの情報を保持していないということではないのです。

 事実、水晶は優れた情報の保持体であることを科学者は理解し、それを半導体として活用しています。しかしこの情報を記録し保持する性質は、より広範で、幅の広いものなのです。

 このように、どのように生成され土の中で時間を過ごしたかの情報と、その鉱物に固有の性質(これは成分組成、結晶構造、硬度などの形で科学者には理解されます)との合わさったものが、その鉱物に固有の性質ないし性格、つまりエッセンス(本質)の表現です。

 これをより高く精妙な視点から理解し、人間の性質と対応関係を見つけることができれば、これらの鉱物の持つ「周波数」(エネルギーの振動率によって表現されうるエッセンス(本質的性質))を、媒体としての水に写しとり、共振作用を通してそれに対応する性質を人間の中で目覚めさせることができます。

 わかりやすい対応は、たとえば色です。赤い色は、ルビーやカーネリアンの赤として表現されても、さまざまな花の赤として表現されても、人間の血の色として表現されても、また第1チャクラの赤として表現されても、生命エネルギーの同じ表現です。それは等しく脈動する生き生きとした生命の表現であり、地球の熱い赤色の核と呼応して、熱や根元的な生命感を刺激し、思い出させます。

 ここで心に留めなければならないのは、すでにその存在の本質の中にその要素が存在しているからこそ、他の生命存在からの対応する転写エネルギーのパターンが、それを刺激し、目覚めさせることができるのだという点です。そこにないものを目覚めさせることはできません。ないものを表に引き出すことはできません。

 他方で、これらの対応関係を読みとり理解するには、ごく表面的な色形を見るだけでは十分ではありません。たとえばヘマタイト鉱石の、目には黒色と見える色には、実際には多くの赤の要素が含まれています。この石が第1チャクラに関係し、大地へのグラウンディングを促すと言われるのは、このことと関係しています。

 さて、鉱物界の次に、植物界があります。これは珪藻、藍藻類のように比較的単純なものから、裸子植物、被子植物といった現在の複雑に進化したさまざまな植物を含みますが、この中で、フラワーエッセンスに関与するのはもちろん、花を咲かせる植物たちです。花を咲かせるということは、植物たちの進化の過程において、特別な意味を持ちます。

 植物たちは基本的に、エーテル・レベルのエネルギーを中心に存在する生命ですが、花のつぼみをつけ、そしてそのつぼみが花となって開花する間、そして実になるまでのしばらくの間、花のまわりに強いアストラル・レベルのエネルギー・フィールド(場)が形成されるのです。

 人間のエネルギー・フィールドについて学んでおられる方はご存じだと思いますが、アストラル・レベルのエネルギーは、通常は人間を含む動物以上の生命によって表現され、感情、および感情を伴う関係性と関係しています。ここから、植物と動物や人間の間に通常は可能でないような直接的な結びつきないし対応が、花の開花期には可能になるのです。

 考えてみてください。花が、どうしてここまで人間の心を動かし、感情に訴えるのか。それは単にその色や形の美しさのみによるものではありません。花が咲いている間にのみ可能な、植物界と動物界の間に開かれる魂のレベルのコミュニケーションがあるのです。

 ですから、この意味で、フラワーエッセンスは花の咲く植物から、そしてその花が開花中に作られることに意味があります。葉や茎のみから作られたものや、あるいは花の咲かない植物から作られたエッセンスは、このような感情に強い共振作用を持つ性質を有しません。また、植物以外のものから作られたエッセンスも、その性質や働きにおいて、大変異なるのです。

 興味のある方は、試してみてください。つぼみがついたばかりの植物、ちょうど開花を始めた植物、そして満開の時の植物。これらのそれぞれの時期において、その植物の茎や葉、そしてつぼみや花のまわりを、指でそっとたどってみてください。触れるか触れないかぎりぎりのところまで、そっと手を近づけてください。花のあたりと、茎や葉のあたりでは、明らかに手触り、エネルギーの質が異なっているのが感じられるでしょう。

 目を閉じると、その違いがもっとよくわかるかもしれません。片手をハートに当て、もう片方の手を花に伸ばし、実際に触れててごらんなさい。花のエネルギーが、自分のハートに流れ込んで語りかけるのを感じることができるはずです。そしてこれは、葉や茎から伝わってくるエネルギーとは、とても異なっているのです。葉や茎など緑の強い部分は、基本的にエーテル・エネルギーの表現です。樹木の茶色い幹や枝なども同様で、これらはさらに大地との強いつながりを表しています。

(「フラワーエッセンスとアルケミー 2」へ続く)

『Flower Medicine: Essence, Remedy, Healing』(Vol. 30))


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