聖杯の泉とロックウォーターのエッセンス 

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イギリス旅行 聖杯の泉を訊ねる

 2007年の9月半ばから10月のはじめまで、神学修士課程の研修を兼ねてヨーロッパに滞在した。後半はイギリスに移動し、イギリス人のパートナーとともにグラストンベリーやストーンヘンジなどを訪れた。

 グラストンベリーは、かつてアーサー王伝説に出てくる妖精の島アヴァロンが存在していたとも言われる土地だ。聖ミカエルとの縁(ゆかり)も深く、この地域を通るパワフルなレイライン(地球上を走るエネルギーのライン、風水で言う龍脈)は「聖ミカエルのレイライン」とも呼ばれる。

 名高いケルトのパワースポットであるグラストンベリー・トールには、中世に石造りで建てられた「聖ミカエルの塔」がある。

 この土地にはまた、古代からケルトの神聖な泉として名高いチャリスウェルもある。チャリスウェルとは、文字通り「聖杯の井戸」。2000年以上前から枯れることなくあふれ続け、ヒーリングパワーのある泉としても知られている。

 チャリスウェルの水は鉄分が非常に多く、ほんのり赤みを帯びて、強い鉄の味がする。鉄分が多いということは水に磁性があるということなので、この泉のヒーリングパワーとも関係があるだろう。

 色としての赤は第1チャクラに対応し、大地に根付いた生命力や活力を象徴する。

(イギリス旅行の詳細は別記事「イギリス旅行記(本編)」に)

ロックウォーターのエッセンス

 バック(Bach、バッチ)レメディのロックウォーターは、バック・レメディの中で唯一フラワーエッセンスではないエッセンスだ。

 バックの著書『The Twelve Healers and Other Remedies』にはこう書かれている。

「昔から、ある井戸や泉の水に人々を癒す力があったことが知られ、こういった井戸や泉は、このような性質のために有名になっている。

 (ロックウォーターのエッセンスを作るには)人を癒す力があると知られているなら、どの井戸や泉でも用いることができる。ただしそれが人間の構築物などによって遮られておらず、天然の状態に保たれていることが必要だ。」

 ロックウォーターは植物から作られるエッセンスではないため、花や植物としてのジェスチャーを読むことはできないが、固い岩と湧き出る清水の関係に、このエッセンスの象徴的な意味を読みとることができる。

 固い岩は、固定されてがちがちに固まった体や感情、思考、態度などの象徴。それを穿って湧き出る水は、大地から湧き上がる自然の生命エネルギー。

 ロックウォーターは、肉体や感情、思考が岩のように硬直して、生命エネルギーが流れにくくなったり、エネルギーが滞っている状態に対して用いられる。

 硬直を引き起こすのはしばしば、人生に対する行き過ぎた理想主義や、「○○はこうあるべき」と主張して譲らない、自分の正しさを確信することからくる頑なさだ。

 「このタイプの人たちは、非常に厳格なやり方で人生を送る。それが仕事の邪魔になるかもしれないという理由で、人生の喜びや楽しみの多くを自分に与えようとしない。

 (彼らは)自分自身を厳しく支配する。健康で強く活動的でありたいと望み、そのために必要だと思うことはどんなことでもする。他の人々の望ましい手本になり、その結果、彼らが自分の考え方に従い、よりよい人間になることを望んでいる。」

(エドワード・バック『The Twelve Healers and Other Remedies』)

 考え方や生活習慣だけでなく、生き方そのものが固くパターン化されていることもある。こうなると、接していても、まるで機械か石のように無機質で、人間らしい感情性、伸びやかさや温かみが感じられない。

 宗教や政治に関わり教条主義的態度の強い人なども、わかりやすい例だ。

 必ずしも理想主義と結びつかなくとも、例えば物質主義的な視点で魂が硬直し、デリケートな感情やフラワーエッセンスの精妙なエネルギーを感じることができない場合にも、初期レメディとして用いられる。

 また、実際に体の硬直や硬さを伴う場合に用いる場合もある。ロックウォーターは、こういった慢性的に「流れのない」状態に対して、大地から湧き出る水のように凝り固まったパターンを緩め、潤し、流れを作り出す。

 またエッセンスの使い始めやヒーリングの初期に、硬直した感覚を開き、精妙なエネルギーを感じることができるよう、体と魂を整えてくれる。

 イギリスのフラワーエッセンス研究者ジュリアン・バーナードは、『Bach Flower Remedies Form & Function』の中で、ロックウォーターの性質を、古代からの癒しの力のある泉への信仰と、それを自らの宗教下に収めようとしたキリスト教会の影響(教条的宗教が自然環境に与える影響)といった視点から考察している。

 またバックの「人間の構築物などによって遮られておらず、天然の状態に保たれている」水源を使うことが必要だとする言葉から、ロックウォーターの性質はそのまわりの環境のエネルギーをも含むもので、環境エッセンスの先駆けと見ることもできるのではないかと語っている。

 自分がロックウォーターのパターンに当てはまるのではないかと感じ、このエッセンスをとってみようと思う人にアドバイスがある。

 まずエッセンスをとるのと平行して、ストレッチングやヨガ、簡単な体操などで体を動かす。

 軽い運動が生命エネルギーが体を流れる(オーラに流動性をもたらす)のを促し、ついで滞っていた感情を緩め、流す助けになる。

 もう一つは自分自身に何か楽しみを与えること。

 自分をほっとさせてくれる何か、うれしく感じさせてくれる何かを見つけ、1日に1度、あるいは週に1度でも、手放しにその楽しみを味わう時間を作る。

 これは自然にハートを開き、エッセンスが自分のより深いところに届くのを助けてくれる。

(チャリスウェルの水を汲んでエッセンスを生成した際の話は「イギリス旅行記(本編)」の後半に)

『花の魔術 フラワーエッセンス入門』(vol. 15)


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